令和元年度の1回目となる廃炉地盤工学委員会では、産業技術総合研究所の保高徹生主任研究員を迎え、「オフサイトの除去土壌・廃棄物の再生利用・最終処分に向けた今後の課題」と題した講演が行われた。
講演では、オフサイトにおける除染の進捗状況や除去土壌の仮置・中間貯蔵の状況から今後の最終処分(県外)までの流れについて、関連する法令やコスト、安全性に関する考え方などにも言及しつつ概略が説明され、原子力分野と環境分野における保管方法の整合性などが課題として挙げられた。また、環境省が進める除去土壌・廃棄物の再生利用に関して必要な事項として、出席者への質問(対話式)や土壌汚染対策におけるアプローチなども混じえつつ、ステークホルダーとの合意形成・意思決定に向けては、今後は技術者も費用対効果や有効利用先、社会的受容性について理解した上で行動していくことが重要となることが述べられた。
その他、令和元年度の委員会活動計画として、廃炉地盤工学委員会や講習会に関する説明のほか、IRIDシンポジウム2019や第4回福島第一廃炉国際フォーラム、NDECなどの紹介がなされた。
■日時 :2019年7月9日(火)15:00~17:00
■場所 :地盤工学会(JGS会館) 地下大会議室
■議事次第 :
1.委員長挨拶
2.前回議事録確認
3.講演「オフサイトの除去土壌・廃棄物の再生利用・最終処分に向けた今後の課題」
-産業技術総合研究所/保高 徹生 主任研究員
4.令和元年度の委員会の活動計画
5.JGS@大宮特別セッションの内容説明
6.その他