第54回 地盤工学研究発表会 特別セッション「廃炉地盤工学の活用と原子力発電所廃止措置への地盤工学的技術の貢献方法の検討」

 令和元年度の地盤工学研究発表会(大宮ソニックシティホール)において、標記特別セッションを開催した。
 セッションでは最初に「地盤施工学」と今回の特別セッションで着目した「地盤材料学」と「地盤環境学」の関係が論じられ、福島第一原子力発電所の廃止に向けた工事における課題の一つである空間放射線防護への地盤材料学の展開や放射性物質の拡散防止のための地盤環境学・地盤材料学への適用事例が示された。次いで、地盤材料学の最先端の研究事例である「超重泥水」と地盤環境学からの「地下水環境」に関する研究成果が紹介された。
 その後行われたフロアディスカッションでは、前述の提供話題に関する質疑応答、廃炉地盤工学の次の展開や可能性、今後の人材育成方針などをキーセンテンスとして議論がなされた。会場からは福島第一原子力発電所の現場と当該研究チームとのコミュニケーションに関する質問があり、この活動を起点とした汚染水対策の技術相談や、廃炉基盤研究プラットフォームを通じた地盤工学技術の提示・具体的な技術供与の機会創出が行われているとの回答がなされた。

■日時 :2019年7月17日(水)10:50~12:20
■場所 :大宮ソニックシティホール 2F
■主催委員会:福島第一原子力発電所廃止措置に向けた地盤工学的新技術と人材育成に関する
       検討委員会(略称:廃炉地盤工学委員会)

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