平成29年度の1回目となる廃炉地盤工学委員会では、東京大学の鈴木俊一先生を迎え、「福島第一廃炉研究マップの俯瞰的アプローチ-燃料デブリ取り出し代替工法-」と題し、演者が東京電力時代に従事したトラブル対応の経験に基づくリスク管理の考え方やチェルノブイリでの事例などの様々な情報を混じえつつ、最新の知見から想定される1Fの格納容器や圧力容器内におけるデブリの状況やジオポリマーによる放射性物質の飛散防止策(燃料デブリの準安定化)、主題である燃料デブリの取出し代替工法について説明が行われた。
質疑応答では、飛散防止のために負圧にする方法や汚染の拡散防止につながるボーリング工法などについて意見が交わされた。また、座長からは委員をはじめとする参加者にむけて、本日の内容を踏まえた廃炉へ寄与可能な地盤工学技術について改めて考えてほしい旨、及び技術提案に向けた更なる情報提供依頼がなされた。